こんにちは。さとしです。

たまにはくっそマニアックなこと書くよ!
ここ2~3年はずっとビジネス書ばっかり読んでいたのですが、そろそろ飲食の知識のアップデートを…と思ってまた飲食関係の本を読み始めました。
それのアウトプットを兼ねて情報発信していきます。
今回は「タイユヴァンこと“ギヨーム・ティレル”」について書こうかな。
めちゃくちゃマニアックなので興味のある人だけどうぞ。
タイユヴァンって聞いたことない?
まず、“タイユヴァン”って聞いたことないですか?
フランス料理やってればなんとなく耳にしたことがありますよね。
一つ目は今もパリにある3つ星のレストラン。
故ジャン・クロード・ブリナ氏が有名なところです。
二つ目は今でこそ「ガストロノミー・ジョエルロブション」に名前を変えていますが恵比寿の三ツ星レストラン。昔は「タイユヴァン・ロブション」という名前でした。
この二つの偉大なレストランの名前にある「タイユヴァン」
そのタイユヴァンとは実は“ギヨーム・ティレル”という人の名前です。
通り名?別名?なんで別名がついているのかはわかりませんが…笑
後述する「ヴィアンディエ」の著者名が「タイユヴァン」だったので、ペンネーム的な物かと勝手に推測。
ギヨーム・ティレルって誰よ?
ギヨーム・ティレル(1310~1391)は実存した料理人の名前です。
彼は14世紀に様々な貴族の台所で雇われていました。
1326年に王室の調理場に下働きとして入ってきた事で彼の名前が歴史に残ります。
その後フィリップ6世、シャルル5世と仕え、1373年に「プルミエ・キュ・デュ・ロワ(王の主任料理人)」となる。
歴史に残る最古の料理人の名前ですね。
Le Viandier
タイユヴァンはなぜそこまで有名になったかと言うと、現存する料理書「Le Viandier(ル・ヴィアンディエ)」*日本語訳・料理人の書*の著者だったからです。
当時の料理人は基本的に読み書きが出来ない人ばかりで、料理を伝えるのは全て口伝。
だから、この時代に「料理書」が書かれていることがとても貴重という事です。
ギヨーム・ティレル自身も読み書きができたかどうかは微妙で、今でいうところのゴーストライターに書かせていたという説もあります。
ちなみに今でいうフランス語の「肉」を表すViande(ウィアンド)は「Viandier」が語源で、食べ物全般のことを意味しています。
どんな料理が載っていたの?
一例をあげてみます。
ちなみにヴィアンディエには約50種類のレシピが載っているそうです。
「タイエ」
イチジクをレーズン、アーモンドミルク、パン粉、砂糖、サフランと共にとろみがつくまで煮詰めたもの
「王の食事のアントルメ」
湯通しした鶏に詰め物をしてロースト。付け合わせにはミートボール
その他にはクレープの料理
指の太さほどにチーズを切り、クレープを巻き付け、パリッとするまで温めた物
…と、こんな感じの料理が載っていて、現代のフランス料理と近いものもあれば、中近東に料理に近いものも載っていたようです。
これは11世紀には商業的な交流が始まったこと。
13世紀に十字軍の遠征が行われた際に、エルサレムにヨーロッパの植民地が建設され、そこで手に入れた食文化が影響していると考えられています。
まとめ
ってことで、今日はギヨーム・ティレルについてちょろっと書きました。
歴史に残る最古の料理人なので、情報も少ないのですが、この時代まで名前が残るのは本当にすごいですよね。
僕ももう少し細かく勉強していきます。
ちょとずつこんなこともアウトプットしていくのでぜひ読んでみてください
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